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2011年の新春を迎えて
 あけましておめでとうございます。
 会員の皆様にはご家族共々お健やかに新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 2010年を振り返ってみると、なかなか大変な年だったようです。

 国際的には、イラクやアフガニスタンなどの治安は依然として安定せず、アジアでは北朝鮮の相変わらずの不気味な行動に加えて中国の軍拡・領有権の拡大意欲など、日本にとっても今まで以上に大きな不安要素になってきています。

 国内では、夏の参院選での民主党の大敗による政治の不安定化の増幅、依然として高い失業率などですが、特に記憶に残っていて私たちに直接関係が深かったのは、夏の歴史的猛暑でしょう。

 気象庁によれば、2010年夏(6〜8月)の日本の平均気温は、統計を開始した1898年以降で最高だったそうです。
 この猛暑により、熱中症で亡くなった人は5月31日から8月30日までに最低でも496人に達し、戦後最悪を記録したそうです。
 当然、多くの農産物・畜産物・海産物で生産量が落ちる被害が出たわけですが、米も例外でなく、我が家も私の生まれ故郷の南魚沼市の親戚からコシヒカリを購入しているのですが、軒並み等級が落ちたそうで、送られた米には、通常、ほとんど無い白濁米が今年はかなり多く目立っています。

 さて、私たちに直接関係の深い”蕎麦”は、正確な統計資料はまだ手元にありませんが、北海道や東北のそば生産農家から伺ったところによると、一昨年の冷夏の凶作に比べると、まだましなようですが、猛暑(北海道では降雨不足)の影響を受けてとても平年並みとはいかなかったようです。
 私どものさいたま蕎麦打ち倶楽部が長野県の大岡で委託栽培しているそば畑も実が入らず収穫できなかったのですが、同じ地区でも蒔いた時期によって明暗が分かれ、11月のそばまつりをなんとか地元産で開催できたものです。

 昨年は、一昨年のそばの凶作で、早々に国内産が品切れになり、モンゴル産やミャンマー産の使用を余儀なくされまましたが、私ども手打ちそば愛好団体としては、今年こそは天候も安定して、国内産の蕎麦の安定的収穫に大きな期待を寄せたいものです。

 前置きが長くなりましたが、NPO法人そばネット埼玉も昨年の10月で創立5周年を迎えました。
 2005年10月に、さいたま蕎麦打ち倶楽部、分桜流・彩次郎蕎麦打ち会、熊谷そば打ち愛好会の3団体(会員総計200人)で設立しましたが、役員、会員の活動が実り、昨年末で団体正会員が21団体(約870人)、個人正会員が160人、賛助会員が9団体となり、会員の分布も、埼玉、栃木、群馬、茨城、千葉、東京、神奈川、福島と広範囲に広がりつつあります。

 このように大きく発展し、関東を中心にした連合組織となり、初段・二段・三段の全麺協段位認定会の開催、全麺協日本そば大学埼玉學舎の開催、年4回の「手打ちそばアカデミーinさいたま」の開催などの実績、さらに、団体正会員の中には4団体が全麺協B会員でもあることから、昨年度当初に全麺協A会員(A会員とは、自治体又はこれに準ずる組織として定義されている。)として承認されたところです。

 さらに、A会員となったことも考慮され、全麺協の本部事務局を東京から埼玉に移転し、NPO法人そばネット埼玉が支援することになり、本部事務局長にはそばネットの藤間理事・事務局長が就任し、野島理事、深澤理事が事務局員として活躍しています。

 NPO法人そばネット埼玉創立僅か5年ですが、そば生産地でない埼玉が、全国のそば愛好団体との情報受発信基地になりつつあります。

 今年も、新年早々8〜10日には6回目となる「2011全麺協素人そば打ち段位認定埼玉大会」(初二段)が開催され、合わせて180人が受験します。

 さらに、2月26〜27日は3回目となる三段位埼玉大会が開催されますが、今回は受験申込者数が133人(定員96人)と多く37人の方が選考漏れとなってしまいました。
 もう半日追加するか、定員を増やすか検討を重ねましたが、不調に終わり、やむなく、選考基準を@全麺協会員A東日本支部会員B二段取得時期の古い順 にしたところ、昨年1月の埼玉大会二段認定者は全員が選考漏れになってしまいました。
 主催者の会員も受験できない状況は今までになかったことで、1年間三段受験に向けて稽古に励んできた受験生の気持ちを思うと大変残念な気持ちで一杯です。
 今後、このようなことにならないよう全麺協とも相談しながら多くの希望者が受験できるよう努めてまいります。

 昨年7月に創立5周年記念事業として「第14回手打ちそばアカデミーinさいたま」を開催し、会員で医師である小野常夫氏から”手打ちそばを精神医学から見ると”を講演いただき大好評を得ましたが、第15・16回目の
「手打ちそばアカデミーinさいたま」も2月20日(日)と3月20日(日)に開催すべく準備を進めていますし、3月26日(日)には「創立5周年記念 会員対抗そば打ち選手権大会」の開催を予定しております。
 多くの会員が参加され日ごろ鍛えた技を披露し、他団体会員との交流に花を咲かせていただきたいと思います。

 また、翌27日(日)には、「全麺協四段位認定会」が開催され、全国から受験者が集結します。
 四段位認定会は日本そば博覧会で開催する規定になっていますが、今年度の受験希望者数が多く、段位認定部会が理事会の承認を受けて特別に開催するもので、三段位認定会等で実績のあるNPO法人そばネット埼玉に運営を依頼されたものです。
 NPO法人そばネット埼玉所属の会員も数多く受験しますし、身近な会場で四段位認定会が見学できますので、会員の皆様には是非ご来場いただければ幸いです。

 今年も、盛りだくさんなそばに関する行事が開催されます。
 会員の皆様におかれましては、今年も健康で楽しいそば打ち人生が送れますことを心か祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

平成23年元旦

NPO法人そばネット埼玉 代表理事 阿部成男
2010.7.25 「第14回手打ちそばアカデミーinさいたま」で、
”手打ちそばを精神医学から見ると”を講演する小野氏


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